東京下町のグルメの魅力


   東京は世界の一流が集うハイセンスなお店でグルメを堪能するのも良いけれども、気にな
  るのはやはりお値段ではないでしょうか。

    そこで、おすすめめなのは、下町グルメです。
    肩ひじ張らずに飲食でき、しかもハイセンスな店と比べると、値段も安いので、じっくりとグル
  メを味わうことができるのは、下町ならではの特権ですね。

    下町には、人情味のあふれる和洋折衷のお店が軒を並べていて、別な東京の顔を持ってい
  ます。
 
    お互いに名前も知らない客同士が、まるで友達になった感覚のように打ち解け込められるの
  は、他のエリアでは見られない光景です。

    お店の見た目は、 決して華やかではないが、いつもどおりに語り合うことができるのが、下
  町の飲食店の特徴でもあります。

   そこで、 筆者が実際に通ってみたお店をいくつか紹介します。

   ・いこい(赤羽)

   生まれが東北の筆者にとって、東京の玄関口として真っ先に思いつくのが、赤羽(北区)です。

   駅を降りてから、目につくのはどこか昭和の香りが漂うノスタルジックな風景で、昭和の遺産 
 でもある「下町路地裏」を体験できる街です。

    初めて訪れた時の印象は、真っ昼間から飲み屋さんが堂々と営業している点に驚いてしまい
  ました。

   今は、外観がリニュアルされましたが、中に入れば独特な下町酒場を肌で感じ取られます。
   特に、下町の代名詞でもある、キンキンに冷えたハイボールを片手に飲むのは最高です。
   
   このお店の特徴と言えは、立ち飲みスタイルです。
   やはり、ここに来たら外せないメニューは、定番メニューの「ねぎま」 や「シロ焼き」などの串
 焼きと、そして「煮込み」ですね。

   このふたつのつまみがあるだけでも、不思議にお酒は進んでいきます。

   気になる値段は、お酒をそれなりに飲んでも、会計は2,000円以内で済むので、お小遣いの
 少ないサラリーマンでも気にせず通うことができます。

   しかも、赤羽駅から歩いて数分程度の好立地にあるので、仕事帰りや遊びでついつい寄りた
 くような立地条件です。

   また、気取らないでふらりと立ち寄れるのが、下町酒場ならでは魅力でもありますね。
   


   

   千住の永見(北千住)

    足立区にある北千住も東京の玄関口で、人が擦れ違うほどの狭い路地が主な特徴でもあ
  ります。

   最近は、再開発により駅の周辺には分譲マンションが立ち並ぶなど、時代の変化により街の
 顔は変わってしまいましたが、駅から出ですぐにある路地は健在です。
 
   赤羽とはまた趣が異なり、道路が緩やかにくねくねしているのも、細い路地が多い北千住なら
  ではの特徴です。

    駅西口を出ると、直ぐにディープな下町の世界にタイムスリップさせられます。

    筆者が東京に観光に出かける時に、常磐線を経由した時は必ず、立ち寄りしてしまいます。

    ここへ寄ると食べる割合が高いつまみは、アジフライやコロッケなどの揚げ物です。
    脂の乗った素朴な味わいが食欲を引き立ててくれます。特に、醬油かけて食べるのがお好み
  で、同じメニューをお代わりしてしまうほどです。

   ここに寄ったら、必ず頼むメニューのひとつでもあり、日本酒やチューハイを片手に飲むのが
 最高ですね。

   お酒を飲んで(飲み過ぎた場合はNGです)から、気持ちが良くなった時に体を動かしてから、
  入ると気持ちいのが銭湯です。

   今は、東京でもめっきりと銭湯は減ってしまいましたが、北千住ではまだまだ健在です。
   熱めのお湯に、じっくりと浸かりお風呂に浸かると、とてもすっきりとしとしますよ。  

    
   
    山葵(人形町)

   筆者は、最近出かける旅行先は鎌倉や小田原などの神奈川県が多いのて、しばらく足を運
 んでいないのが、人形町です。

   東京大江戸線に例えると、新宿駅とは反対側の清住白河駅(江東区)の方角に位置していま
 す。

   てすから、経路の関係でも人形町は新宿や大久保などのエリアとは反対の位置なので、寄
 れないのです。
 
   しかも、人形町周辺は地下鉄は充実しているものの、JRのみの利用だと新宿本面からはやや
 遠いのは否めません。
   
  けれども、人形町は下町情緒があふれていて、夏になるとほど近い浜町公園で毎年恒例の盆
 踊り大会が開催されます。

  近くには夜中も眠らない首都高速道路が通っているのに、中央区の伝統芸能も披露される盆
 踊り大会の会場がギャップ感あるのでとても印象的ですね。
 その中でもお気に入りなのは、ピーヒャラと流れる音色が印象的な「浜町囃子」ですね。

  参加型の盆踊りなので、気軽に輪に入って踊ることもできちゃいます。

   少し話はそれてしまいましたが、「山葵」の魅力は、フルに客が入っても15~16人程度のアット
  ホームな雰囲気がお気に入りです。
 




  その中てもお気に入りのメニューは、「しまあじ」・「金目鯛」・「白イカ」です。淡白な食感でも
  きちんと脂が乗っているので、マグロな独特な赤身の刺身が得意でない人でも、楽しめるので
 す。

ちなみに、筆者も赤身の刺身はあまり得意でなく、定番のマグロよりもシマアジや金目鯛がお
 気に入りなので、「山葵」に寄った時の「カンパチ」や「金目鯛」などの刺身は脂身がきちんと乗っ
 ているのが感動的でした。

  日本酒のつまみとしても相性が良いので最高ですよね。今までに3回訪れたことがありますが、
 どの料理を頼んでも外れはありません。

  記憶では、夜以外にもメニューは、「刺身定食」1品(950円)が有名で、インターネットサイトなど
 でも取り上げられたことでも有名です。

  筆者は、住んでいるエリアの関係でランチの時間帯は、一度もお邪魔したことはありませんが、
 人形町に近い銀座などでは、考えられないほどリーズナブルなランチは、メディアなどで紹介さ
 れたのが記憶として残っていますね。


  はなぶさ(門前仲町)

   ここは、門前仲町駅から鼻の先にある永代通りを、葛西方面に進み、富岡八幡宮に向かう交
 差点の通りとは反対の方角にあるおそば屋さんです。

   おそば屋さんらしく、基本的なメニューは揃っていて、それ以外にも「ハマグリ」や「アナゴ」な
 どの江戸前の素材を使ったお蕎麦もあるので、蕎麦好きにとってはたまらない構成ですね。

  ちなみに、肴は50種類以上も用意していて、居酒屋顔負けのメニューも充実しています。

  ここの店も、3回ほど訪れていますが、お蕎麦が目的だったので、残念ながらつまみは頼みま
 せんでしたが、来た時の印象が良かったので、2時間以上長居したこともあります。

  肝心なお蕎麦の味付けは、藪そばのようにつるっとした喉こしではありませんが、具体的には
 田舎蕎麦と更科蕎麦の中間的な食感でした。

  店の周辺は、個人が経営している飲食店が多くひしめき合っています。 ですから、チェーン店
 にはない、アットホームなお店が多いのも門前仲町の特徴です。

  ちなみに、筆者も震災の翌年まで営業していた、個人経営の居酒屋さんへ足繁く通っていて、
 何度かそのスタッフの人たちと飲みに行ったり、その人たちが主催する集まり(貸切部屋の飲み
 会)などにもよく誘われました。
  
  中野方面から地下鉄東西線で、西船橋方面へ向かう途中にある大きな駅なので、東京へ通勤している、千葉県住まいのサラリーマンにとっては、ふらりと寄りやすい位置にあるのです。
  
  そんな門前仲町は、都会にありながらも、近くには銭湯や公園もあるので、オアシス的な存在で
 すね。

  
  
東京下町は、グルメの宝庫です。エリアによっても、街の特徴には違いがあり、別な東京の顔
  を持っているので、美味しい料理やお酒を飲みに繰り出してみませんか。